コロナの影響により、リモートワークが盛んになっていますね。
私が勤めてる会社でもテレワークが推奨され自宅勤務中です。
私の周りでも、テレワークに切り替わり基本的には出社が出来ない状況になったと聞いています。
テレワークが拡大するなかで、大きな問題が発生しています。それはテレワーク環境の動作が重いということです。
いざ自宅から仕事を実施しようとすると「動作が重すぎて仕事にならならい」などよく耳にしています。
なぜこのような事象が起きるのか?原因、被疑箇所はどこになるのかをインフラSEである私が解説したいと思います。
自宅設置のPCが問題?
自宅設置のPCをインターネット経由にてVPNを張り、会社のシステムに入り作業するのが一般的な経路なのではないでしょうか?
原因を切り替わりのために、通信元から順に切り分けていきましょう!
通信元はもちろん皆さんが自宅から操作するノートPCです。
そのPCのCPU、MEMなどのスペックが貧弱であれば動作が遅いのは当たり前です。
WindowsPCであれば「タスクマネージャー」を起動しPCの負荷状況を確認しましょう。
リモート作業中にCPU、MEMの使用率が高まっているのであれば、PCに原因がある可能性があります。
PCに原因があると断定できるのであれば、PCをよりスペックが高いものに変更するか、高負荷を引き落としているサービスを停止(ウイルススキャンなど)するかなどの対処を検討しましょう。
今回のコロナショックにより、急遽テレワーク用のPCが配備された人などは特にチェックが必要です。
自宅の無線ルーターが問題?
PCの次は自宅回線環境です。
回線環境といっても、いくつか被疑箇所はあります。
まず疑うべきはルーターです。
家庭内ではバッファローなどの無線LANルーターを利用されている人が大半ではないでしょうか?
家電などがインターネットに繋がることが当たり前になり、一つのルーターにて複数の通信を制御していると思います。
ルーターもPC同様に負荷がかかると通信が重くなります。
マニュアルを参照にルーターの管理画面にログインし、負荷状況を確認しましょう。
特に注意しなければいけないのが、ルーターには一台あたり制御出来るクライアント数が決まっているということです。
クライアントが上限に達すると、PCが繋がらなったり、繋がっていても定期的切断されたりと動作が不安定になりますので、接続上限は要チェックです。
ルーターの性能に問題があるならば、対処はルーターの買い替え、またはルーターを増やすです。
インターネットの口(ルーター接続先)が複数あるのならば、複数ルーターを設置し、接続数を増やして接続上限数問題を解消するのがオススメです。今あるルーターも無駄にならないので!
回線自体が問題?
インターネット回線の速度は回線業者との契約により大きく変わります。
貧弱な回線を契約していては、なかなか速度が出ないかもしれません。
速度にこだわるならSo-netのNURO光ですね。
該当回線の人とTV会議をしましたが、他の人の音声品質がダメダメなとき、その人だけが鮮明に聞こえました。
なおインターネット回線とは別の問題が原因になっている可能性があります。
それはマンション内回線です。
タワーマンションなど大規模なマンションでは、建屋内に共有設備としてインターネット回線を引き込む共有入口があります。
そこから各部屋に回線が伸びているのです。
そのため共有設備機器の負荷が高いと、いくら回線契約が素晴らしいくても速度が出ない場合があります。
テレワークユーザーが増えてマンション住人内で回線の帯域を奪い合っている状態に陥っている可能性があるのです。
これに対する対処は、テレワーク時間をずらして空いている時間に仕事をするか、引っ越すぐらいしかないので難しい問題です。
回線は一戸建てNURO光契約が最強ですね。今なら最大12万以上の割引がありますよ
VPN装置の問題?
インターネット回線から直接会社のシステムに乗り込んで作業できる会社は、殆ど無いと思います。
大抵はVPNを導入し、セキュアな通信にてアクセスをしていると思います。
VPNはPCとVPN装置間でセキュアなトンネルを作ります。
テレワークユーザーが増えれば、もちろんVPN装置に負荷ぎ集中してしまいます。
負荷ぎ高まるとVPNがはれなかったり、通信が安定しなかったりします。
VPNの動作が安定しない場合は、社内の管理者に問い合わせしてみましょう。
VDI(仮想デスクトップ)の問題?
仮想デスクトップを導入して、セキュリティを高めている会社も多いのではないでしょうか。
コロナによりテレワークユーザーが急に増えて、普段仮想デスクトップを利用していない人も利用したため負荷が高まることも考えられます。
仮想デスクトップが重いと、メール、エクセル、ブラウザなどデスクトップで実行する全てが重くなります。
対処は仮装デスクトップ環境を増強する必要があります。VPN同様に社内管理者に問い合わせをしてみましょう。
Proxyサーバの問題?
メールやweb閲覧などインターネットを介しての通信が全て重い場合、プロキシサーバに原因があるかもしれません。
特にテレワーク用のプロキシサーバと事務所から利用するプロキシサーバ用で環境が違うのであれば、テレワーク用のプロキシサーバに負荷が集中して遅くなっている可能性があります。
こちらの対処もプロキシサーバを増強するしからないので、社内管理者に問い合わせを行い、負荷状況を確認しましょう。
オンライン会議システムの問題?
テレワークによりZoomなどのオンライン会議システムを利用する会社が増えています。
オンライン会議システムは、音声、画像を参加者と共有するため通信量が多くなります。
つまりリモートワーク拡大によりオンライン会議システムの負荷は急に増えていることが考えられます。
オンライン会議だけが重い場合は、該当システムの負荷による可能性が高いのて、管理者に負荷状況を確認しましょう。
なおZoomにはセキュリティの脆弱性が見つかったため、マイクロソフトのSkypeやteamsなど代替案も検討していきましょう。
まとめ
- 切り分けは一つ一つ行う
- 会社システム側の問題解決には時間がかかる
いろいろな会社の状況を見ていると、リモート環境が重い原因は自宅環境の問題も多少なりありますが、大部分は会社テレワーク環境に原因があることが多いです。
テレワーク環境をコロナショック以前に導入していたとしても、全社員が一気にリモートワークすることを想定して環境を導入しているところは稀だと思います。
大抵は社員の5割など仮定条件決めてでシステム導入をしていることが多いと思います。
そのため関東圏および全国で出社禁止になってしましたこの状況下(コロナのパンデミック状態)では、仮定条件外となっているため社内のテレワーク環境は捌ききれずに、悲鳴を上げている会社が多いと思います。
サーバを増強するにしても、AWS、Azureのように簡単にシステムリソースを増強可能なクラウド環境にシステムを導入していれば、直ぐに事象の改善は可能です。
しかし、物理サーバ環境で導入している場合は拡張も難しいと思われます。(各メーカーにて物理サーバ製造ラインもコロナの影響で一部停止しており、これからサーバを手配をすることは難しい)
そのため、本事象をトリガーに今後は更なるクラウド環境への転換が推進されていくものと思われます。