住友倉庫の株価がじわじわと下がってきており、配当利回りが5%近くなっており、魅力的な値となっています。
今回は住友倉庫の今後の業績、株の買い時、将来性、倒産確率、掲示板やTwitterでの口コミ、などをまとめ考察してみたいと思います。
基本情報
先ずは、住友倉庫の基本情報を見ていきましょう!
会社名 | 住友倉庫 |
業種 | 倉庫 |
会社概要 | 倉庫業、港湾運送、海運 |
売上 | 211,000百万(前年比-8.8%) |
当期利益 | 21,500百円(前年比+9.1%) |
PER | 7.5倍 |
PBR | 0.8倍 |
ROE | 10.04% |
ROA | 5.45% |
自己資本比率 | 54.4% |
現在株価 | 2,006円 |
株主優待 | なし |
配当(利回り) | 100円(4.99 %) |
※2022年7月18日時点
住友倉庫は住友グループの倉庫、物流会社です。子会社には海運の会社もかかえており、物流全般をカバーしています。
直近は株価がじわじわと下がっており、PBR、RERを見るてもわかるように格安指標となっています。
業績
住友倉庫は物流事業が主要事業であり、売上の7割以上を占めています。
また海運は利益率が高いですね。2022年度3月は海運が会社利益を牽引しましたが、2021年以前は赤字化事業でした。
2022年度はコンテナ需要拡大により利益が大きく増えました。
2023年度が減収となる理由としては、コンテナ需要のピークアウトと海運の売却のためです。
2022年度決算では会社利益に貢献していましたが、その事業の収益がなくなります。
売却理由としては、コンテナ需要が高まっている黒字化した状態(高値状態)で売り抜け、本業である倉庫業に集中ですると発表しています。
将来性
せっかく黒字化してきた海運事業を売ってまで倉庫業に集中するとなりますが、この判断が会社業績にどう影響するのでしょうか?
倉庫業はEC需要が急激増大しているため、伸び続けている業界です。
増加量が多すぎて、人が荷物を仕分けするのは不可能であり、プロセスの自動化が進められています。(Amazonも積極的に自動化に力を入れている)
住友倉庫は自動化に投資することに舵を切ったのです。自動化することでさばける量が増えるため、さらなる拡大路線が取れると踏んだのでしょう。
また海外事業の売却についても、ただ単に売って終わりではなく、譲渡する先の会社とも良い関係を維持し、海上の物流網も今まで通り利用させてもらう目測のようです。
2024年以降は海運事業の売上が完全になくなりますが、本当に物流事業で生きていけるのでしょうか?
上の図を見ると、物流事業の売上は右肩上がりであることがわかります。この右肩上がりが自動化、DXが成功すれば、より急な右肩上がりになり、利益の伸びも増えていくと思われます。
キャッシュフローと倒産確率
キャッシュフロ-
稼ぐ力である営業CFが右肩上がりで成長していることがわかりますね。
直近の上昇は海運事業によるものが大きいので、海運事業を売り払った後に、営業CFがどうなるのかに注目が必要でしょう。
倒産確率
直近において、現金・現金等価物が潤沢にあるため倒産リスクはありません。
株価チャート
直近10年の株価は順調に右肩上がりとなっています。
業績は10年間で2倍になっていませんが、株価は2012年と比べると2倍以上になっています。
短期で見ると2400円でピークアウトし、下げ相場となっているように見えます。
配当金
直近は配当利回りは約5%となり、高配当株となっています。
2013年以降は連続増配となり、会社の決算発表でも増配は続ける旨を発表しています。
株主優待
優待なし
Twitter、掲示板の反応、口コミ
利回りが高くなっていますが、株価が2000円代でウロウロしているため、買いと売りの意見が半々ぐらいのように見えました。
まとめ
- 倉庫業への集中で成長を加速
- 海運事業から脱却
- 連続増配銘柄
- 利回りが約5%
EC、通販の市場が拡大する時代において、倉庫需要は今後どんどん大きくなっていくと思います。
しかし、Amazonなどは自社倉庫を所有しており、自動化も進んでいます。
住友倉庫は自動化が進む倉庫業において、DX化が成功し、収益強化、成長に繋げることは出来るでしょうか?
今後も株価が成長するには、本業の成長が必須であると思いますので、監視をしていきたいと思います。