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【新型コロナのDNAワクチン】どうなるアンジェス(4563)今後の株価、業績、開発成功確率を予想


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新型コロナウィルス向けのワクチンを開発中のアンジェス(4563)の株価が乱高下を繰り返しジェットコースター相場となっています。

世界的に問題となっている新型コロナにはまだまだワクチンがありません。

アンジェスが研究を進めている 、ペプチド技術を用いたコロナのワクチンが確立されれば、アンジェスに大きな利益をもたらすことは確実です。

今回はそのアンジェスの今後の業績、株価がどこまで上がるのか?、倒産確率、将来性、買い時を考察してみたいと思います。

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基本情報

先ずは、アンジェスの基本情報を見ていきましょう!

会社名アンジェス
業種バイオ製薬会社
会社概要遺伝子医薬・治療ワクチンなどの開発研究
売上(2020年通期)326百万円
当期利益(2020年通期)-3,750百万円
PER--倍
PBR11.01倍
ROE‐38.18%%
ROA-36.45%
自己資本比率95.5%
現在株価1,385円
株主優待商品割引、リピエージュ化粧品シリーズの割引
配当(利回り)0円

※2020年7月27日時

アンジェスは阪大医学部発のバイオベンチャーです。遺伝子治療薬を核にの研究開発をしている会社です。

バイオベンチャーですので、他バイオベンチャー同様に全然稼げていません。

投資家に自社の成長性にかけてもらい、株を売り、そのお金で研究を続ける。研究が成功すれば、莫大な資金が会社、および投資家に舞い込んでくる。

失敗したら株価は急落し、株券もごみくずになる可能性もあるギャンブル性の強い銘柄であります。

なおその他特長として、自己資本比率が非常に高い点と、バイオベンチャーには珍しく株主優待制度があることが挙げられます。

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株価と見る、時系列

今回の暴騰の流れを株価の推移とともに見ていきましょう。

2020年3月5日

アンジェスと大阪大学が新型コロナ(COVID-19)のDNSワクチン開発に着手と発表。

発表日の午後から株価は急上昇し、翌営業日にはS高となる。

株価:607円(前日比19.7%)

この発表を受け、株価は大きな上昇トレンドへ!

2020年3月13日

新型コロナ向けDNSワクチンの開発に日本の大手化学メーカーであるダイセルが参画。

その後も続々と会社参画。(ESPグループ、ファンペップ、ペプチド研究所、新日本科学etc)

株価:676円(前日比14.8%)

2020年3月24日

非臨床試験用のDNSワクチンが完成と発表。

株価:718円(前日比15.3%)

2020年3月26日

新型コロナ向けDNSワクチンの非臨床試験開始と発表。

株価:715円(前日比-0.4%)

2020年4月1日

新型コロナ向けワクチン開発の特許出願と発表。

株価:716円(前日比1.6%)

2020年4月13日

アンジェスがWHO(世界保健機関)が公開しているワクチン開発機関一覧に掲載。

株価:758円(前日比4.0%)

2020年5月25日

非臨床試験にて抗体価が上昇したことを発表。(ワクチンの効果が観察できた)。

株価:2136円(前日比10.5%)

2020年6月16日

大阪市の松井市長は、アンジェスが臨床試験を6月30日から開始すると発表。

6月18日付でアンジェスはこの報道は弊社からの発表ではない広報。

株価:2163円(前日比3.9%)

6月26日は株価2492円を記録。

2020年6月30日

新型コロナ向けワクチンの第1/2相の臨床試験を開始と発表。

株価:2044円(前日比-8.5%)

2020年7月1日

新型コロナ向けワクチン開発のライバル企業である、ファイザーが初期臨床試験が好結果であったことを発表。

アンジェスとっては悪材料となり株価は下落トレンドへ。

株価:1800円(前日比-12.0%)

7月28日時点でも下げトレンドは継続。

補足

アンジェス開発のDNAワクチンは、タカラバイオが販売予定であり、そちらの株価も急上昇しています。

業績

次に業績を確認していきましょう。

バイオベンチャーはどこも同じような状況ですが、赤字規模ぐらいは抑えておきましょう。

出典元:マネックス証券

2019年12月度決算では、当期利益は̠37.5憶の赤字です。

既に開発完了、製品として出荷している薬(ムコ多糖症治療薬など)もありますが、業績への貢献度はかなり低いです。

商品はあれど稼げておらず、研究費がかさんでいる状態です。

出典元:マネックス証券

四半期で見ると、2019年度の12月本決算の売上が激減しており、たった3百円しかありません。(3Qでは1.5億円の売上があった)

直近アンジェスが注力していた重症虚血肢遺伝子治療薬の開発は完了していますが、未だに製品として出荷は出来ていないので、こちらがしっかり製品化され販売準備が整えばば売上は伸びていくと思いますが、該当製品がどれほどの利益をもたらしてくれるのかは未知数です。

なお2019年度12月時点でのパイプラインは以下の通りです。

出典元:アンジェス

  • 【製造販売承認済み】重症虚血肢向けHGF遺伝子治療薬(国内)
  • 【P3相臨床試験計画中】重症虚血肢向けHGF遺伝子治療薬(海外)
  • 【P1b相臨床試験中】腰痛症向けデコイオリゴDNA
  • 【P3相臨床試験にて失敗】アトピー性皮膚炎向けデコイオリゴDNA
  • 【P1/2相臨床試験中】高血圧向けDNAワクチン
  • 【P1/2相臨床試験中】新型コロナウィルス向けDNAワクチン※上図に記載なし

 

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新型コロナウィルス DNAワクチンは成功するのか?

今投資家が注目しているのは、第1/2相臨床試験に進んでいる新型コロナウィルス(COVID-19)に対するDNAワクチンです。

臨床試験はいくつかのフェーズがありますが、現状第1/2相なので少なくとも残り3つの臨床試験をパスする必要があります。(P1、P2、P3試験)

また各臨床試験のフェーズを分割して試験を行うことがありますが、その場合更に試験の回数が増え、時間もかかります。(コロナ向けのDNAワクチン開発においても、P1が分割されています)

上記より薬が完成するまでは、まだまだ時間がかかりそうです。また開発の成功確率はまだまだ低いと思っていた方がよいです。

臨床試験とは

【第1相臨床試験】健康体の人に投与し、安全であることを確認する

【第2相臨床試験】比較的少人数の患者さんに投与し、効果(安全性・有効性)を確認する

【第3相臨床試験】大人数の患者さんに投与し、効果(安全性・有効性)を確認する

薬の開発において、第3相臨床試験まで順調に進んでいたとしても、最後の最後で頓挫することはよくあることです。まだまだ第1/2なので、過度の期待は禁物です。

 

なおコロナワクチン開発は世界中の名だたる医療研究、製薬会社が力を注いでいます。

アンジェスの株価が下げトレンドに転じた理由である、ファイザー製薬のコロナワクチン開発ですがこちらは既に第1相の試験が完了しており、アンジェスよりリードしています。

コロナのワクチン開発で利益を上げるには、効果的な薬をライバル企業より早く開発することが求められいるのです。

新型コロナウイルス 治療薬・ワクチンの開発動向まとめ【COVID-19】

資金力があり、研究設備がそろっている世界的な企業と戦い勝つことが売り上げにつながる。

非常にハードルが高いことがわかりますね。

キャッシュフローと倒産確率

キャッシュフロ-

稼ぐ力がないので営業CFは落ち込んでいます。

現金については急に増えるタイミングがありますが、ストックオプションにて株を売り、現金を確保しているためです、

これはどのバイオベンチャーもやっていることで、お金になる売れる商品が無いので、現金を確保するために投資家からお金を集めているのです。

出典元:マネックス証券

倒産確率

2020年3月期決算時点では現金資金は100憶円保持しています。

2020年3月期の赤字は37.5億円ですので、直近での倒産リスクはありません。

昨年度以上に研究が増え赤字が拡大した場合は、株を新たに発行し、売却し現金を確保するものと思われます。

今後の株価

株価チャート

バイオベンチャー株はジェットコースター相場です。

他の株とは違い、期待で10倍、20倍にもなりますが、失望で1/10、1/20にもなります。

いまは上昇トレンドではありますが、今実施されている臨床試験の結果またはライバル企業の試験状況が公表されたらまた大きく株価が動くことでしょう。

どちらに動くのか?こればっかりは、臨床試験結果次第なのでどちらに転ぶのかは検討もつきません。

当たればでかいですが、バイオ株はあまりにギャンブル性が強すぎるため、大量買いはオススメ出来ません。

配当金、株主優待

配当なし

優待制度:化粧品、サプリ、ドライヤーなどの商品が特別価格にて購入可能。(商品によって割引率はバラバラ。最大で50%オフ)

特別価格であり無料でもらえるわけではないので、あまり魅力的ではありません。

出典元:アンジェス

 

まとめ

  • バイオベンチャー特有の売上、利益、財務状況はボロボロ
  • DNAワクチンが完成まで時間がかかる
  • コロナがワクチン開発のライバル企業が強大
  • 臨床試験が順調でも過信禁物

バイオベンチャーのチャートはサンバイオショックから触れてきましたが、大多数の投資家は医療に詳しくありません。

そのため大きな夢や希望をバイオベンチャーに見るのです。そしてそれが大きな失望へと変わり、その結果がイナゴタワーとなるのです。

コロナの治療薬を開発してるテラ株の記事でも記載しましたが、全力で購入しようと考えている方いるならば、是非サンバイオショックの記事を読み返し、思いとどまって欲しいと思います。

今から手を出すべき銘柄ではなく、現状は買い時でないと思います。暴騰前から保持していた人は、利確タイミングを間違えば暴落に舞い込まれますので利確ラインを決めて機械的に売り抜けたほうが賢明かと思います。

どうしても購入するならば、少量の株に止めて信用買いは絶対にしないこと。またバイオ株は投機だと理解した上で購入をしてください。

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  • この記事を書いた人

kiyo

2018年から投資が趣味に加わりました。なお華の2018年年始参戦の出川組です。鋼のメンタルを武器に、含み損を取り返し 投資で1億の財産形成を目指します。趣味は投資と子連れ旅行!ブログでこれらを発信してきます。※株について考察を行っていますが、最終的な投資決定はご自身の判断(自己責任)でお願いします。 →詳しいプロフィール

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