化学総合商社の稲畑産業が大幅な増配を発表し、株価が暴騰しています。
今回は稲畑産業の今後の業績、株の買い時、将来性、倒産確率、今後も配当が続くのか?、掲示板やTwitterでの口コミ、などをまとめ考察してみたいと思います。
基本情報
先ずは、稲畑産業の基本情報を見ていきましょう!
会社名 | 稲畑産業 |
業種 | 化学 |
会社概要 | 化学品の専門商社(情報電子、化学品、合成樹脂) |
売上 | 650,000百万円(前年比+12.5%) |
当期利益 | 21,500百円(前年比+55.9%) |
PER | 6.3倍 |
PBR | 0.77倍 |
ROE | 8.63% |
ROA | 4.08% |
自己資本比率 | 49.2% |
現在株価 | 2,267円 |
株主優待 | クオカード |
配当(利回り) | 4.85円(110%) |
※2022年2月11日時点
稲畑産業は化学総合商社であり、配当も減配しておらず配当投資家からは一定の需要がありました。直近の利回りでは3%ほどでしたが、大幅な増配をしたことにより一時は6%超えの高配当となり、株価が急騰しています。
株価が上がったことにより利回りは下がりましたが、PBR、PERとしてはまだまだ格安指標ですね。
業績
セグメント構成としては、合成樹脂、情報電子がメイン事業となっており売上、利益率ともに比率は80%とほどにもなります。
該当2事業は利益率が3%以下と低めなのは気になる点です。
化学総合商社ということで、海外事業の比率は6割以上と高めです。
通期業績を見ると、売上、利益ともに右肩上がりとなっており、企業として成長をしていることがわかりますね。
将来性
現状順調に成長を続けている稲畑産業ですが、「売上1兆円」、「長期目標として海外比率を70%以上にする」、「メイン事業である情報電子、合成樹脂以外の成長を加速させること」を掲げています。
2022年の予想では売上は6500億円となっています。直近10年間の成長率を見ても、会社としては長期的に見ても、しっかりと成長しているのですが、目標である「1兆円の売上」はなかなかハードルが高い目標かなと思います。
成長の加速が必要なのですが、その起爆剤として海外事業の拡大、メイン事業以外の成長がキーとなりそうですね。
これら実現のために海外事業としては、拠点拡大など投資を積極的に行っています。
メイン事業以外については、現時点では成長性が未知数です。まだまだ売上比率は低く、大成しないリスクもあります。
そのため、それとは並行して得意とする現状のメイン事業拡大も必須となってくると思われます。(直近はメキシコの自動車関連とフィリピンOA事業が重点の模様)
キャッシュフローと倒産確率
キャッシュフロ-
営業CF、フリーCFが順調に伸びており、成長していることが伺えます。
また成長戦略のため、投資が増えていることから投資CFも直近では大きくなっています。
倒産確率
直近において、現金・現金等価物が潤沢にあるため倒産リスクはありません。
株価チャート
コロナショック後に反発し、直近は1600円、1700円代のレンジ相場となっていましたが、増配の発表により、かなりの勢いで急騰しています。
私も決算発表後に、1999円で入りましたが、結果的には成功だったと思います。
月足で見ると、長期的にも右肩上がりの株価であったことがわかりますね。
株価の安定、上昇具合から今後も長期保有に向いている銘柄だと思っています。
配当金
増配により配当利回りは4.85%となっています。
決算前は3%ほどでしたたが、大幅な増配と配当性向を50パーセントに変更により、利回りが変化しています。
これだけ増配したら、「今の配当が今後も続くのか?」と疑問を持たれる人もいるかと思いますが、稲畑産業としては減配は基本的はしない「累進配当」を謳っているため、減配リスクは低いと考えます。
また長期計画通りの1兆円売上企業になるのであれば、売上とリンクして配当も増えるはずなので、今後の増配に期待が出来そうですね。
株主優待
配当だけでも魅力的なのですが、なんと優待まであります。しかも3年保有でか拡充までします。
内容 | 株数 | 備考 |
クオカード 1000円分 | 100株以上 | 6カ月以上保有が必要。3年以上保有で拡充 |
クオカード 2000円分 | 200株以上 | 6カ月以上保有が必要。3年以上保有で拡充 |
クオカード 2000円分 | 300株以上 | 6カ月以上保有が必要。3年以上保有で拡充 |
Twitter、掲示板の反応、口コミ
直近は急に上がりすぎため、売りの圧力が高まるという意見もありましたが、長期的には買いの意見が多く、銘柄としてポジティブに取られている人が多いように見受けられました。
まとめ
- 売上、利益は右肩上がり
- 海外比率も高い
- 株価、配当も成長
- 減配リスクは低い
好決算、増配により急騰し過ぎているため、利確売りは入ると思いますが、指数的にもまだまだ割高ではないのでぞ配当利回りが5%を超えたら買い足したいと思っています。
私としては、優待もあるので家族で300株ずつ長期保有を目指して、買い増し予定です。