11月19日に衝撃的なニュースが
飛びこんできました。
日産のカルロス・ゴーン会長と
グレッグ・ケリー代表取締役が、
金融商品取引法違反容疑で逮捕されたと
我が家は、高配当株として
日産株を所持しており
かなりびっくりしました
カルロス・ゴーンといえば、
経営危機に瀕していた
日産をV字回復させた立役者です。
その手腕、実績から、
車業界だけではなく
その他いろいろな業界でも
経営のお手本として、
コストをカットするために
何をすればよいのかの
参考にされるだけの影響を持った
大きな経営者かと思います。
私も就職した際に、会社の新人教育にて
カルロス・ゴーンがどのように改革したのか
説明を受けた記憶があります。
※私は車業界の人間ではありません
犯罪内容の詳細については
まだ全体が広報されていないので
本記事ではふれませんが、
今後、日産の株価がどうなるのか?を
株主として、個人的に推測
考察していきたいと思います。
注意
あくまで個人的な推測であるため
記事の内容は参考程度にお読みください
日産は日本株の中では、屈指の超高配当株
投資家から日産は優良株として
非常に有名な株です。
それは配当利率が5%を超えているからです。
アメリカ株であれば、5%を超える株はゴロゴロありますが
日本株でここまで高い株はなかなかありません。
高配当はそれだけで人気であるため、
需要が一定して存在しています
そのため株価がなかなか下がらない、
株価が安定しているというメリットもあります
なぜこんなにも配当が高いかというと
実は黒い理由があります
日産はご存知、ルノーのアライアンス会社であり
ルノーは日産の大株主でもあります。
現状はルノーより、
子会社の日産のほうが稼ぎよいという
歪な形になっています。
ルノーが低迷してい中、安定して
利益を得る仕組みとして用いられているのが
日産の株による配当金です。
メモ
ルノーが保持している日産株数
1,831,837,000(全体の43%)
2018年度の1株配当予想
57円
配当金額の総額
104,414,709,000円
ルノーが得る年間の配当金額が
1000億オーバーです
凄い数字ですね…
親会社が子会社の株を保有して
配当利益を得る関係は
よくある構造ですが、金額が大きすぎですね。
もう一つ、
複雑な事情がルノーにはあります。
それはフランス政府は
ルノーの大株主であるということです
ルノーとしては政府のためにもどうしても
利益を確保する必要性があり
日産の配当はどうしても欲しいのです。
だから高配当が続いていると
考えている投資家が多いです。
ポイント
親会社ルノーが大株主であり
このままの同様の力関係が続く限り
日産は高配当を続ける可能性が高い
高配当を今後も続けるのであれば、
直近であったKYBのような
大幅な株価の下落はないと推測されます
高配当が無くなる可能性
高配当があるから、
株価はまだまだ一定の価値を保つと考えていますが
逆に考えれば、高配当が無くなれば
日産株の価値が暴落するものと考えられます
高配当がなくなるストーリーとしては
ルノーとの関係の変化です
近年ルノーはフランス政府からの圧もあり
日産に対して経営統合を迫っています
ルノーとしては日産と統合することで
日産が築きあげた
アジア、米国などの成長市場に
参入することが出来ます
またフランス政府も、
その権利はルノーにあると
強硬な姿勢をみせています
しかし、日産サイドには
そのようなメリットは
何一つないと思われており
統合に難色を示しています
経営危機から、立て直すにあたり
確かにルノーに救われましたが
傘下にはいって19年の間
巨額の配当をルノーの連結利益に
貢献してきたため
借りは返したという心情もあると思います
今回の事件は、
内部リークから露見したと報道されており
これらルノーサイドに対して、不満が爆発し
現状の不平等な関係を改善したいという
想いが大きく働いたのかもしれません
ニュースでは日産のクーデターとも
表現されていますからね…
この事件を機に、
日産とルノーの関係はなんらかの形で
変化していくと思います
(日産が独立?不平等な関係が終焉?)
それに伴い、配当金の利率についても
変化する可能性があります
それについては、捜査状況を含め
今後じっくり経過を
観察していく必要があります
メモ
配当アップシナリオ(例)
カルロス・ゴーンに
多額な報酬を払わなくてすむから
その分の利益を配当金として株主へ還元
配当ダウンシナリオ(例)
本事件により、日産ブランドに傷がつき
車が売れなくなり、業績悪化。
配当金が減配へ
個人的には、配当金の減配は
株価に大きく関係するので
大きく業績に影響ない限りこのままの
高配当を維持するのでは?と思っています
今後の株価について
事件がニュースで広報されたのが
17時です。
報道前の日中帯は1000円代をキープしていましたが
PTS(夜間取引にて)17時から
一気に下げています。
そして22時から社長会見によりさらに
下げています
私も会見は見ていましたが、
詳細な状況はぜんぜん語られませんでした
捜査に協力しているため、多くは語れないと
おっしゃっていたので、しょうがないですが
その会見を見て、不安に駆られて
狼狽売りが入ったのかと思います
(一時902円まで落ち込み)
事件翌日はは下がりは下がったのですが
ストップ安にはならず950前後で安定しています
日産株よりも、親会社のルノー株のほうが
15%安と暴落しています
STOP安にならなかった大きな理由として
配当利回りが関係していると思われます
950前後に株価が下がったことにより
配当利回りが5から6%に上がったため、
需要が高まったことがあると思います
唯でさえ、配当が利回りが高い株が
さらに高まるのですから
市場の注目度はあがりますよね
私も900台を割ったら、
追加購入をしようかと思っていたのですが
全然割らなかったので、購入は見送りました
事件の詳細が徐々に開示されていくと
思われます
それに対し、
日産がどのような対応をとるのかが
大きく株価に反映されるので
目が離せられないです
やはりルノーと関係と配当がどうなるのかが、キーになるのは
明白なので、株主としては
現状の配当は維持して欲しいなと思っています
2019年追記
2019年4月24日
日産が営業利益が前期比45%減の3180億円、営業利益を5400億円から前の期比22%減の4500億円へと大幅を発表して、株価が800円代に突入しました。ルノーの関係改善を模索していることを考慮すると、配当の減配の可能性が見えてきたのでは?と思っています。
2019年5月14日
危惧していたことが起こりました。高配当株で買い支えがありましたが、とうとう減配を発表しました。(57円→40円)
これによりPTSにて大きく下がりました。買い支えの理由がなくなったので、今後もズルズルと下がると思われます。
なお日産は2010年度から増配を繰り替えしてきましたが、ここにきての減配は、統合の圧力をかけてきている大株主であるルノーへの回答とも取ることが出来るのでは無いでしょうか?
2019年7月26日
日産が4-6月期の決算発表にて、営業利益が前年比99%の大幅減益であることが公表されました。また世界全体の10%にあたる1万2500人の従業員を削減すると明かしました。これ引きずられ、株価は741円まで下落しています(前日比-3.21%)。この発表前にもズルズルと下がっていたため、そこまでの下げは見受けられませんでしたが、今後は業績悪化により更なる配当見直しも視野に入れておく必要があります。その場合は、株価は大きく下落すると思われますので注意が必要となります。
2019年9月10日
ゴーンに続き、日産の西川社長が不当報酬の責任をとって辞任となりました。この辞任ニュースは投資家からは好印象の受け取られ、株価は久しぶりに上がっています。
注目すべきは次期社長の方向性です。まさかルノーへ再接近することはないかと思いますが、判断を誤ると強制合併されかねないので、自身の業務を立て直したうえで、ルノーとの関係性、距離感をどのようにとっていくのか?に注目です。